ヴィオラ・ダ・ガンバについて

ヴィオラ・ダ・ガンバviola da gamba(伊)とは脚にはさんで弾く弦楽器の総称です。(ヴィオラ=弓奏弦楽器、ガンバ=脚という意味)violeヴィオル(仏)、violヴァイオル(英)とも呼ばれます。縦に構えて演奏する姿は、チェロに似ていますがチェロは腕(=ブラッチョ)に構えるヴァイオリン族(ヴィオラ・ダ・ブラッチョ)の低音楽器であり、弦の数や調弦、弓の持ち方などが異なる別の楽器です。
 ガンバ族の楽器で、コンソート(同族楽器のアンサンブル)によく用いられるのは、トレブル、テノール、バスの3種類です。調弦は6本の弦(高い順に1弦、2弦と呼びます)を下の図のように合わせます。

音域は、最低音は6弦の開放弦、高音は1弦の調弦の音よりさらに1オクターブ以上高い音までとなります。(バスの最低弦の4度下に第7弦を追加した楽器もあります。)
指板には、弦と同じガット(羊腸)を巻いたフレットが7本あり、これを押さえることで開放弦と同じような澄んだ、長い響きが得られます。
 弓はヴァイオリン族が上から持つのに対して、鉛筆を持つように下から木の部分を持ちます。そして木の部分と毛の間に中指を通して、曲げた中指で毛の圧力を調整しながら弾きます。なので、ガンバの弓の毛は、根本の中指の当たる部分がすぐに黒く汚れてしまいます(^_^;)。